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精液検査とは?受ける場所・費用・結果の見方を整理

ウォームクリームの水彩背景に置かれた小さなクリップボードのイラスト ― 精液検査の受け方・費用・結果の見方を整理する

「精液検査を受けてみようか、でもよくわからない」という段階にいる方に向けて——何を調べるか・どこで受けられるか・費用の考え方・結果の見方と注意点を、ひとつずつ整理します。

精液検査は、比較的手軽に受けられる男性側の検査の一つです。診断や治療方針の判断はできませんが、受診前に落ち着いて情報を整理するための材料としてお使いください。

こども家庭庁の情報によると、妊活中のカップルの約半数は、男性側にも原因があるとされています。男性側の情報をあらかじめ持っておくことで、ふたりで話を進めやすくなる場面もあります。

精液検査とは何を調べるものか

精液検査は、精液をマスターベーションで採取し、精子の状態を複数の指標で確認する検査です。

こども家庭庁の情報によると、精液検査では主に以下の項目を調べます。

  • 精液量:採取した精液の総量
  • 精子濃度:1mLあたりに含まれる精子の数
  • 運動率:精子全体のうち動いている精子の割合
  • 精子の形態:正常な形をした精子の割合
  • 精子の運動の質:精子の動きのパターン

日本産婦人科医会の資料(研修ノートNo.112)によると、これらに加えて生存率・精液中白血球数も確認されることがあります。どの項目を調べるかは医療機関によって異なります。

精液検査と合わせて、視診・触診・超音波検査・血液検査(ホルモン値など)が行われることもあります(こども家庭庁の情報による)。検査の内容は受診先で確認してください。

どこで受けられるか

精液検査を受けられる医療機関には、主に次のような選択肢があります。

  • 不妊治療クリニック(婦人科・産婦人科):パートナーと一緒に受診している、または一緒に受ける予定がある場合に受けやすい選択肢です。
  • 泌尿器科:男性の性・泌尿器系を専門とするため、男性不妊の詳しい検査や相談に対応しているケースがあります。

どちらで受けるかは、二人の状況や通院のしやすさで考えてください。受診先の選び方については、婦人科と不妊治療クリニックの違いは?選び方の基本も参考にしてください。

不妊を扱う医療機関は、こども家庭庁の医療機関検索からも調べることができます。

採精の方法と注意点

はじめて精液検査を受けるとき、採精という手順に戸惑いを感じる方は少なくありません。精液は原則としてマスターベーションで採取します。医療機関によっては院内に採精室が用意されており、自宅採取と院内採取のどちらかを選べる場合もあります。不安があれば受診先に事前に確認してみてください。

採精には、事前の禁欲期間と採取後の持参時間という2つの注意点があります。それぞれ受診先の指示に従ってください。

採精前の禁欲期間

精液検査を受ける前には、一定の禁欲期間(射精しない期間)が必要です。日本産婦人科医会の資料によると、WHOが提唱する禁欲期間は2〜7日間です。長すぎても短すぎても結果に影響することがあります。

具体的な日数は受診先の指示に従ってください。

採精後の時間

日本産婦人科医会の資料によると、採取した精液は射精後1時間以内に検査するのが望ましいとされています。

時間の経過や気温の変化が精子の状態に影響することがあります。自宅採取の場合は、医療機関の指示(容器・保管・持参方法)に従って進めてください。

費用の考え方

精液検査にかかる費用は、保険診療か自由診療(保険適用外・全額自己負担)かによって、また医療機関によっても異なります。

精液検査は診療報酬の検査項目として規定されており、保険診療として受けられる場合は3割負担で受けることができます。ただし、保険が適用されるかどうかの条件や、初診料・再診料・その他の検査費用との合計額は、通院先の医療機関で確認してください。

自由診療(保険適用外)の場合は、医療機関によって費用が大きく異なります。事前に問い合わせることをおすすめします。

保険適用の枠組みについては、不妊治療の保険適用、どこまで対象?基本を整理もあわせてご覧ください。

結果の見方と注意点

WHO(2021年版)が示す基準の目安

日本産婦人科医会の資料では、WHO第6版(2021年)に基づく精液検査の基準として、以下の数値が示されています。

項目 目安の値
精液量 1.4mL以上
精子濃度 1,600万/mL以上
運動率 42%以上
正常形態率 4%以上
生存率 54%以上
精液中白血球数 100万/mL未満

この表はあくまで目安です。結果の解釈は受診先の医師に確認してください。

ただし、この数値には重要な背景があります。

日本産婦人科医会の資料によると、この基準値は「自然妊娠したカップルの男性の、下位5パーセンタイル値」として設定されたものです。言い換えると、自然妊娠した男性の中でも数値が低い方から5%に相当する値を閾値(しきいち)として使っている、ということです。

つまり、この数値を下回ったとしても妊娠できないということではなく、また上回っていれば必ず妊娠できるということでもありません。「基準を超えていれば安心」「下回ったら治療が必要」という単純な読み方はできません。

数値の見方に迷ったときは、受診先の医師にそのまま聞いてみてください。どう解釈すればよいかを聞くこと自体が、次のステップの入口になります。

乏精子症・精子無力症という言葉について

精液検査の結果として、以下のような言葉が使われることがあります(日本産婦人科医会の資料・WHO第6版の基準値をもとに整理)。

  • 乏精子症:精子濃度が1mLあたり1,600万未満の状態
  • 精子無力症(精子無運動症):運動している精子が42%未満の状態

これらは状態を示す言葉であり、診断名や治療の要否は医師が判断します。

1回の結果だけで判断しない

こども家庭庁の情報では、精液検査の結果はばらつきが大きく、日を改めて検査すると数値が変わることがあるとされています。

日本産婦人科医会の資料でも、最低2回、変動が大きい場合は3回の検査が推奨されています。

1回の結果を見て自分で判断せず、結果について担当医に相談することをおすすめします。

FAQ(よくある質問)

Q. 精液検査は夫・パートナーだけが受けるものですか?

精液検査は男性が行う検査です。パートナーである女性は受けません。ただし、妊活の検査はふたりで進めることが多いため、パートナーと一緒に受診先を訪れることも選択肢のひとつです。ふたりで受診を考えるときのヒントは、パートナーが検査に前向きでないとき、どう話す?男性側の不妊検査の基本もご覧ください。

Q. 精液検査の結果が基準より低かった場合、すぐに治療が必要ですか?

基準値を下回っていても、それだけで治療の要否が決まるわけではありません。結果の解釈は受診先の医師に確認してください。また、1回の結果で判断するより、日を改めて再検査する選択肢があることも覚えておいてください(こども家庭庁の情報による)。

Q. 生活習慣を見直すと精液検査の数値が変わりますか?

生活習慣が精子の状態に影響する可能性があるとする公的情報はありますが、見直すことで検査数値がどのように変わるかは個人差があり、一概には言えません。男性側の生活習慣で見直したい点については、男性側の生活習慣で見直したいことは?ふたりで取り組む妊活の入口も参考にしてください。

Q. 精液検査で無精子症(精子が見つからない状態)とわかることはありますか?

精液検査の結果によっては、精子がほとんど確認できない、または確認できない状態がわかることもあります。その場合は、追加の検査や専門的な診察が必要になることがあります。詳しくは受診先で確認してください。

次の一歩

まだパートナーに精液検査の話をしていない方パートナーが検査に前向きでないとき、どう話す?男性側の不妊検査の基本でふたりでの話し方を整理しています。

検査の全体像を知りたい方妊活で受ける検査には何がある?最初に知っておきたい一覧で男女それぞれの検査をまとめています。

男性側の生活習慣から見直したい方男性側の生活習慣で見直したいことは?ふたりで取り組む妊活の入口も参考にしてください。

受診先を探したい方:こども家庭庁の医療機関検索から、不妊を扱う医療機関を調べることができます。

本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言や診断ではありません。体調や治療に関する判断は医療機関にご相談ください。制度・費用・保険の内容は変わることがあるため、最新の情報は公式の案内でご確認ください。

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