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子宮卵管造影検査とは?妊活で受ける意味と準備

ペールブルーグレーの水彩背景に細い透明ガラスのピッチャーが置かれたイラスト ― 子宮卵管造影検査の受ける意味と準備を整理する

医師から「子宮卵管造影検査を受けましょう」と言われた方、または不妊検査の次のステップを自分で調べている方に向けて、この記事を書いています。

検査の名前だけ聞いて、何をされるのかわからないまま準備を進めるのは、落ち着かない気持ちがあると思います。どんな検査か、痛みはどうか、何を準備すればいいか。順番に整理していきます。

「どんなことをするのかわからない」「検査前に何を準備しておけばいいか知りたい」という方の受診前の確認材料としてお使いください。

こども家庭庁・日本産科婦人科学会などの公的情報をもとに、子宮卵管造影検査(以下、英略称HSG)の目的・流れ・事前準備・保険の考え方を整理します。検査を受けるかどうかの判断は担当医と相談して決まります。この記事は情報提供であり、医療助言ではありません。

HSGで何を調べるか

子宮卵管造影検査(HSG)は、子宮口から造影剤を注入し、卵管を通る様子をX線で確認する検査です。こども家庭庁の情報によると、この検査は「子宮の形や卵管が詰まっていないかを調べる」ことを目的としています。

具体的には、次の2点を確認します。

  • 卵管の通過性:卵管が詰まっていないか、狭くなっていないか
  • 子宮腔の形態:子宮の内側の形に異常(ポリープ・粘膜下筋腫・子宮内の癒着など)がないか

(参考:こども家庭庁「検査・治療について」、日本産科婦人科学会「不妊症」)

妊活における位置づけ

産婦人科診療ガイドライン(日本産科婦人科学会)を引用した日本産婦人科医会の不妊治療アルゴリズムでは、卵管の通過性を調べる検査(卵管疎通性検査)は不妊検査の「一次スクリーニング検査」のひとつとして位置づけられています。子宮卵管造影検査は、この卵管疎通性検査に該当する代表的な方法です。具体的には、基礎体温の記録・超音波検査・ホルモン検査・クラミジア検査(性感染症の一種)・精液検査などとともに、初期段階で受けることが多い検査です。

妊活で受ける検査の全体像については、妊活で受ける検査には何がある?最初に知っておきたい一覧をあわせてご覧ください。

卵管と妊活の関係

こども家庭庁の情報によると、卵管は卵子を取り込み、精子が通り、受精が起こる場所です。卵管の閉塞や癒着は、不妊の原因のひとつになるとされています。

結果の解釈や次のステップの判断は担当医が行います。片方の卵管に通過の問題があった場合に自然妊娠の可能性がどうなるかは、個別の状況によって異なるため、担当医に直接確認してください。

位置づけがわかったところで、実際の受け方を確認していきます。

検査を受けるタイミング

慶應義塾大学病院の患者向け情報(KOMPAS)によると、子宮卵管造影検査は月経が終わってから排卵前の時期に行うのが適切とされています。この時期を選ぶ主な理由は次の2つです。

  1. X線を使うため:排卵後に妊娠している可能性があると、被曝の影響を考慮する必要が生じます。月経終了後から排卵前に実施することで、この時期を避けます
  2. 子宮内膜が薄い時期のため:内膜が薄いほど、子宮腔の形態を観察しやすくなります

具体的な検査日については、通院している医療機関の指示に従ってください。施設によって日程の案内が異なる場合があります。

受診先について迷っている方は、婦人科と不妊専門クリニック、何が違う?受診先の選び方を整理もご覧ください。

検査前に確認すること・準備すること

クラミジア感染の事前確認

多くの医療機関では、子宮卵管造影検査の前にクラミジア感染(性感染症の一種)の有無を確認します。クラミジア感染がある状態で造影剤を注入すると、腹腔内に広がるリスクがあるためです(慶應義塾大学病院 KOMPAS)。感染が確認された場合の対応は受診先の医療機関の指示に従ってください。具体的な手順は担当医が判断します。

事前に必要な検査の内容は、受診する医療機関に確認してください。

痛みが心配な方へ

痛みの感じ方には個人差があります。不安な方は、事前に担当医に鎮痛剤の使用について相談することができます(詳細は後述の「痛みと副作用について」をご覧ください)。

当日・前後の注意点

以下は一般的な流れの一例です。施設によって手順や指示が異なる場合があります。

  • 検査前に鎮痛剤(座薬または内服薬)を使う施設があります
  • 検査後は感染予防のために抗生剤が処方されることがあります
  • 検査後数日間は、軽い腹痛・出血・おりものが続く場合があります
  • 検査日から月経が始まるまでは性交渉を控えるよう案内される施設が多いです

検査後に次のような症状が出た場合は、検査を受けた医療機関に速やかに連絡してください:発熱、強い腹痛、出血の増加。夜間などで連絡がとれない場合は、救急外来に相談することも選択肢です。

検査でわかること・わからないこと

わかること

  • 卵管が通っているかどうか(閉塞・狭窄の有無)
  • 子宮腔の形態の異常(ポリープ・粘膜下筋腫・癒着など)の可能性
  • 卵管周囲の癒着の推定

確認できないこと・限界

X線を使った子宮卵管造影検査では、卵管の機能(繊毛運動の状態など)や、腹腔内の詳細な状態を直接確認することはできません。また、子宮の外側や卵巣の状態を詳しく調べるには別の方法(腹腔鏡など)が必要になります(腹腔鏡はお腹に小さな穴を開けて内部を直接見る方法です)。

検査結果の意味や次のステップは、担当医から説明を受けて一緒に考えていくことになります。

痛みと副作用について

痛みの個人差と事前相談

痛みの感じ方は個人差があり、どの程度が「普通」かを事前に決めることはできません。

痛みが強いと感じたら、その場で医師や看護師に伝えてください。検査中に我慢し続ける必要はありません。検査前に担当医に相談しておくことで、鎮痛剤の準備ができる場合があります。

施設によって前投薬の有無や造影剤の種類が異なりますので、受診先で事前に聞いておける点です。

副作用について

主な合併症としては感染・出血があります。造影剤によるアレルギー(ショックなど)、意識消失、肺塞栓、子宮破裂といった合併症の可能性が、慶應義塾大学病院の資料に記載されています。頻度の評価や気になる点は、受診前に担当医と一緒に確認できます。

X線による被曝については、日本産婦人科医会の資料では、100mGy以下では放射線被曝による影響は相対的に認められていないとされています。子宮卵管造影検査による被曝量はこれを大きく下回るとされていますが、詳細は受診先に確認しておくと安心です。

検査の中身が把握できたら、費用の面も事前に確認しておくと安心です。

保険適用について

不妊症の検査として受ける場合、子宮卵管造影検査(X線造影)は健康保険の対象となることが多いです(自己負担は原則3割)。2022年4月に保険が新たに適用されたのは「タイミング法・人工授精(一般不妊治療)」や「体外受精・顕微授精(生殖補助医療)」であり、子宮卵管造影検査は、これ以前から不妊症の検査として診療報酬上の画像診断の保険適用に含まれてきた検査です。適用条件は受診先の医療機関にご確認ください。

ただし、ブライダルチェックや健康診断の一環として受ける場合は自費となることがあります。また、実際の費用は医療機関によって異なります。詳しくは受診先に確認してください。

不妊治療と保険の全体的な枠組みについては、不妊治療の保険適用、どこまで対象?基本を整理もあわせてご覧ください。

FAQ(よくある質問)

Q. 子宮卵管造影検査は、どのタイミングで提案されることが多いですか?

不妊検査の一次スクリーニングとして位置づけられているため、不妊症の検査を始める段階で提案されることが多いです(日本産婦人科医会の治療アルゴリズムによる)。ただし、どの検査をいつ受けるかは検査結果や状況によって異なり、担当医と相談して決まります。

Q. パートナーも一緒に来院する必要がありますか?

多くの場合、子宮卵管造影検査はご本人のみで受けられます。ただし、受診先の方針や同日に別の検査が予定されているかどうかによって異なる場合があるため、事前に医療機関に確認してください。

Q. 痛みが強い場合はどうすればよいですか?

事前に担当医に相談することで、鎮痛剤を使う準備ができる場合があります。検査中に強い痛みを感じた場合は、医師や看護師にその場で伝えてください。また、施設ごとに前投薬の有無や造影剤の種類が異なりますので、受診前に「痛みへの対応」について担当医に確認しておくことができます。

Q. 卵管が詰まっていると言われたら、次はどうなりますか?

結果の解釈と次のステップは担当医が判断します。受診時に確認できる視点として、「片方か両方か」「どの部位でどの程度か」「次に行う検査や選択肢があるか」を担当医に聞いてみてください。この記事では治療方針の助言はできません。詳しくは受診先に確認してください。

次の一歩

検査前の段階か、受診先を探している段階か、流れ全体を把握したい段階かで、次に見ると整理しやすい記事が変わります。

初診の準備を整えたい方不妊治療の初診、事前に整理しておくと安心なことをご覧ください。

受診前の全体像を確認したい方妊活で受ける検査には何がある?最初に知っておきたい一覧妊活で病院はいつ行く?受診を考える目安を整理をあわせてご覧ください。

不妊治療の流れ全体を把握したい方不妊治療のステップと流れ全体像|タイミング法から体外受精までをご覧ください。

本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言や診断ではありません。体調や治療に関する判断は医療機関にご相談ください。制度・費用・保険の内容は変わることがあるため、最新の情報は公式の案内でご確認ください。

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